オリックスに過払い請求を行った際のメリットとデメリット

オリックスに過払い請求を行った際のメリットとデメリット

オリックス株式会社は日本の総合リース企業です。グループでリースの他に不動産、信託銀行、保険、証券会社などの事業を取り扱っています。CMなどに有名な野球選手を起用するなど企業としてのイメージは良いといえるでしょう。ですが、1990年より前は29%という法定より高めのグレーゾーン金利と呼ばれる利率で貸し付けを行っていました。殆どの企業が金利を改定するのは2006年以降となっており、オリックスはいち早く金利を改定した為過払い金が発生しているケースは少ないといえます。
ですが、改定前に借り入れを行っていたのであれば充分に過払い金が発生している可能性は高いでしょう。払いすぎた利息を請求するのは利用者の正当な権利です。今回はオリックスに対して過払い金請求を行った際のポイントと注意点について詳しくお伝えさせていただきます。

オリックスの過払い金請求の対象期間と当時の金利は?

オリックスに対して過払い金の請求を行う場合、まず確認するべきなのはその対象期間についてです。オリックスが違法な金利で貸し付けを行っていたのは1990年となっており、それより前に借り入れを行っていた場合は過払い金が発生している可能性が非常に高いといえます。

過去の金利は29%と法定より遥かに高めに設定をされていますが、金利の改定が大々的に行われたのが2006年になりますとオリックスはかなり早い段階で金利の改定を行っていたことになります。ただし、1990年以降でも過払い金の発生が見られたケースもあるため一度過払い金の確認をしてみましょう。

オリックスの過払い金請求で多い傾向や特徴

日本最大の総合リース企業であるオリックスは経営が安定している為過払い金の請求に対しても友好的な対応をしてくれます。以前は和解交渉でも7割前後の金額が提示されていましたが、今は9割前後の提示で和解を打診してくるケースが多くなっています。
ですが、先ほども申し上げた通りオリックスは法改定が行われる2006年より以前の1990年に自主的に金利改定を行っているため、過払い金が発生している方自体が珍しいのです。

オリックスに過払い金請求したらいくら戻ってくるかの目安(返還率)

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

オリックスに対して過払い金請求を行った場合、和解で納得するか裁判をおこすかの二通りのケースがあります。裁判を起こさずに和解した場合でも9割前後の金額が提示されるため、裁判をおこさずに和解で終わるケースが多いといえるでしょう。

裁判(訴訟)を起こした場合

裁判を起こして過払い金の請求を行った場合は9割~満額の返還率となっています。基本的には和解交渉の時点で9割前後の金額が提示されるため無理して裁判をおこす必要はないといえます。

ですが、和解交渉で納得がいかず、満額での返還にこだわる場合はオリックスにたいして裁判をおこすことができます。ですが、裁判をおこすのであれば弁護士や司法書士といった専門家の知恵などを借りなければならなくなるでしょう。

オリックスから過払い金が戻ってくるまでの目安(返還期間)

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

次に返還までに掛かる期間についてもみていきましょう。裁判を起こさずに和解した場合は2ヶ月~3ヶ月の期間で過払い金が返金されます。

和解で行うと交渉力のみで請求となるため、本来返還される金額より少なくなってしまう場合がありますが、裁判は準備などにも手間がかかってしまうため、とにかく早く返金してほしいという方は交渉での和解をオススメします。

裁判(訴訟)を起こした場合

満額での返還にこだわる場合裁判をおこす必要があります。オリックスの場合3ヶ月~4ヶ月の返還期間が必要となります、ただし、この返還期間は弁護士や司法書士などの専門家に依頼をした場合です。裁判は訴訟状などの作成が必要となるため個人で行うには、専門的な知識などが必要となります。

そうなった場合は上記の期間より更に延びる可能性もあるので、対応に困ったら弁護士や司法書士といった専門家に依頼をするのも得策といえるでしょう。

オリックスに過払い金請求するデメリット

オリックスを利用できなくなる

オリックスに対して過払い金の請求を行った場合、その後はオリックスのクレジットカード等は使用できなくなります。またオリックスはオリックスVIPカードローン、カードレスVIP、オリックスクラブカード、VIPフリーローン、VIP Y’S CARD、VIPLyraCARDといった様々なローンを用意しており、使えなくなってしまうと少々不便を感じるかもしれません。

オリックスに返済中で過払い金請求する場合はブラックリストに注意

オリックスに現在借り入れがある段階で過払い金請求をするとブラックリストといった、信用情報に傷がつく可能性があります。過払い金で借り入れ中のものと相殺をして、完済が出来るのなら問題はないのですが、万が一債務が残ってしまった場合はブラックリストにのってしまうでしょう。

ブラックリストにのってしまった場合は、今後のローンや賃貸での審査などに影響が出てしまいますので注意が必要です。オリックスの場合不動産ローンなど様々なローンを展開しているので借り入れがないか請求を行う前に確認をしておきましょう。

オリックスに過払い金請求する注意点

関連業者からの借入れも完済していないとブラックリストにのる

オリックスには二つの保証会社があります。本来オリックスでの借り入れはオリックス・クレジットが保証会社となりますが、オリックスが設ける基準に達しない場合は新生フィナンシャルが保証会社となります。もし新生フィナンシャルが保証会社となっていて、借り入れがあった場合は注意が必要です。オリックスでの借り入れは完済していたとしても、新生フィナンシャルで借り入れがある場合はブラックリストにのる可能性があるといえるでしょう。

オリックスが保証会社になっている銀行からの借り入れについても注意

オリックス・クレジットはオリックス銀行そのものが保証会社となっている為、オリックスからの借り入れを完済していれば問題はありませんが、新生フィナンシャルが保証会社になっている場合は新生銀行が展開する他のサービスも受けられなくなる可能性があります。どちらの保証会社になっているかしっかりと確認をしておきましょう。

オリックスに過払い金請求するなら時効に注意

過払い金請求の時効は原則として「最後に返済を行った日から10年後」と決められています。オリックスは1990年に独自で金利を改定しており、過払い金が発生するのは1990年より前に借り入れを行っていたものに限ります。金利を改定してからもう27年ほど経過してしまっているので殆どの方は時効になってしまっているケースが高いといえるでしょう。

オリックスに過払い金請求する流れ

【1】オリックスから取引履歴を取り寄せる

オリックスに過払い金請求をするためには、まず取引履歴を入手しなければなりません。オリックス・クレジットの公式サイトにアクセスすると、ネットからのフォーム問い合わせかお問合せ窓口の番号が載っています。どちらを利用するかは判断にお任せしますが、電話での開示請求の場合は用途を聞かれても絶対に「過払い金請求のため」と答えないでください。もし返答をしてしまうと裁判の際に「これまで支払った利息を過払い金と認識して支払っていた」と主張をされることがあるからです。
最悪の場合過払い金請求に応じて貰えないケースもあるので電話での開示請求をする場合は特に気を付けましょう。

【2】過払い金の計算(引き直し計算)をする

全取引履歴が手元に揃った段階で、法定利息に引き直し計算を行い、過払い金を計算します。
引き直し計算は取引歴が長いほど複雑な計算になり、もし万が一間違えてしまうと請求に不利になるケースもあります。インターネットに簡単に使えるツールなどもありますが、もし不安であるのなら弁護士や司法書士といった専門家に依頼をするのも一つの手といえるでしょう。

【3】オリックスへ過払い金返還請求書を送る

過払い金の発生が確認出来た段階で、オリックスに対して過払い金の請求書を作成して郵送します。この送付は内容証明郵便と配達証明で行うのが得策でしょう。内容証明郵便であれば、送付したデータが郵便局に残るため届いていないなどといった言い逃れを企業ができなくなります。

【4】電話での話し合いによる交渉(和解交渉)

オリックスに対して請求書を送付すると担当者から連絡が入り、和解交渉が開始されます。オリックスの場合個人で行ったとしても9割前後の金額提示がされますので、この金額で納得が出来るのであれば過払い請求は終了です。後はオリックスから返金されるのを待ちましょう。

【5】過払い金返還請求訴訟の提起(裁判)

和解交渉を行っても希望する金額に満たなかった場合、裁判を起こすことができます。裁判を起こせば満額返還が期待できますが、裁判をするには訴訟状の作成などが必要となるため個人で行うのは少々ハードルが高いといえるでしょう。
困った際には弁護士や司法書士といった専門家に依頼をするのも視野に入れておいてください。

【6】過払い金額の和解交渉

裁判を起こした場合、判決に向けて法廷で争うことになりますが、同時進行で和解に向けての話を進めることも行ってください。ここでも臆すことなく、希望する金額を主張することが重要となります。基本的には和解交渉時より高めの金額を提示されるので、その金額で納得がいくのであれば判決を待たずに和解をするのもよいでしょう。

【7】過払い金の返還

裁判で勝利判决がでるか、和解が成立したあとに過払い金がオリックスから支払われます。返還されるまでの目安は和解成立後からおよそ2ヶ月後となっています。スピード重視で和解に応じるか、金額重視で裁判にこだわるかは自身の環境と相談をしたうえで判断してください。

オリックスの会社概要

オリックス株式会社は1964年にオリエント・リース株式会社として創業しました。その後はリースだけでなく信託銀行や、消費者金融にまで業務範囲を広げ、プロ野球チームを買収したことによって、知名度は一気に上がりました。平成元年に現在の商号であるオリックス株式会社へと変更し現在に至ります。メジャーリーガーのイチローや女優の篠原涼子さんのCMが印象的でサービスなども親しみやすいものがそろっています。
東京と大阪に本社を構えており会社の経営も安定しています。電話窓口での対応もしっかりとしており、特にトラブルなど起こさずに過払い請求ができるでしょう。

クレジットカードの過払い金請求についての参考サイト

弁護士法人きわみ弁護士:クレジットカードは過払い金の対象?返還請求の注意点と業者一覧

過払い金計算が無料
おすすめ弁護士・司法書士事務所
ランキング

  • No.1
  • 弁護士法人きわみ事務所

過払い金請求の基本情報