ワイジェイカードに自分で過払い金請求するには?失敗しない方法・手順と注意点

ワイジェイカードに自分で過払い金請求するには?失敗しない方法・手順と注意点

ワイジェイカードは、以前はKCという名称で知られていました。2005年に楽天が買収して楽天KCという名称になり、さらに2011年にJトラストに買収されてKCカードに社名が変わりました。そして2015年にヤフーとソフトバンクグループの金融業者となり、現在ではワイジェイカードとして業務を継続しています。

ワイジェイカードは高金利で貸付を行っており、以前に利用したことがある方ならば過払い金が発生している可能性があります。

過払い金の返還を請求にあたっては弁護士や司法書士などの専門家に依頼するか、もしくは自身で交渉するかを選択しなければなりません。

専門家に依頼した場合は、解決報酬(成功報酬)として返還された過払い金の20%~25%を支払わなければなりません。その他に着手金をとる事務所もあります。

その点、自身で交渉する場合は情報収集などの手間がかかりますが、返還された過払い金はそのまま受け取ることができます。もちろん手続きの途中から依頼することも可能なので、交渉や訴訟準備などが困難だと感じた時点で改めて専門家に任せるという選択肢もあります。

ワイジェイカードに過払い金を請求する際の手順や注意事項などを確認していきましょう。

ワイジェイカードの過払い金請求の対象期間と当時の金利は?

ワイジェイカードでは2007年ごろに、最大金利およそ29%から20%以下に引き下げられました。そのため、2007年以前の借入契約時に過払い金が生じている可能性があります。

また、過払い金の返還請求ができる期間は、消費者金融との最後の取引(借金の返済も含む)から10年以内と定められているため注意が必要です。

ワイジェイカードの過払い金請求で多い傾向や特徴

ワイジェイカードはKC時代、業績の悪化を理由にJトラストに買収された経緯があります。経営面に不安定な時期もありましたが、現在は大企業であるヤフーとソフトバンクの下で経営を行っているため、すぐに倒産するといった心配はないと思われます。

ワイジェイカードは過去に親会社が変わるたび、過払い請求への対応も変わってきました。特に親会社がJトラストのときの対応は非常に悪く、裁判の意図的な引き延ばしや過払い金の支払いを行わないなど、回収が非常に困難でした。

ただし、ヤフーとソフトバンクが親会社となってからは資金面で安定してきたため、過払い請求への強固な対応が和らいだと言えます。しかしそれでも過払い金の満額回収はかなりの時間がかかることを覚悟する必要があります。

ワイジェイカードに過払い金請求したらいくら戻ってくるかの目安(返還率)

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

返還率は過払い金のおよそ3~4割程度です。経験豊富な弁護士や司法書士に依頼した場合でさえ返還率は5割~6割ほどで、交渉での支払いを渋る傾向にあります。ただし、Jトラスト時代は1割~2割ほどが限界だったので、かなりましになったと言えます。

裁判(訴訟)を起こした場合

返還率は基本的に過払い金の10割+過払い利息5%が認められます。ただし、判決が出るまでに6割~10割ほどで和解を成立させることも可能です。

ワイジェイカードから過払い金が戻ってくるまでの目安(返還期間)

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

およそ4~5ヶ月となります。請求書を発送してから1ヶ月ほどで担当者と和解交渉の機会があり、交渉がまとまれば2ヶ月ほどで過払い金が支払われます。ここでまとまらない場合は裁判へと向かって動き出すことになります。

裁判(訴訟)を起こした場合

およそ6ヶ月~1年となります。KCからワイジェイカードになってからは対応が軟化したとはいえ、いまだに裁判期日の引き延ばしなどは行われる可能性があります。また、強気な主張には、しっかりと反論する必要があります。和解案に納得できない場合は裁判を続けるしかありませんが返還期間や手続きの手間もどんどん増えていくので個人で対応するにはよほどの精神力が求められるでしょう。

ワイジェイカードに過払い金請求するデメリット

ワイジェイカードを利用できなくなる

過払い請求を行うとワイジェイカードのカードは自動的に解約処理となり今後は使用不可能となります。また、カードのショッピング機能もキャッシング機能と併せて解約扱いとなり再発行も出来なくなる可能性があります。

しかし完済した取引の過払い金請求であれば、過去の返済で延滞などが生じるなどしていない限り、再びカードが発行される傾向にあります。

ワイジェイカードに返済中で過払い金請求する場合はブラックリストに注意

借金が残る場合は信用情報(ブラックリスト)にのる

ワイジェイカードに過払い金額で相殺できないほどの借金を返済中の場合、それでも過払い金を返還請求した時はブラックリストに載ることになります。

ブラックリストはワイジェイカードだけではなく全ての金融機関で共有され、もし登録された場合はキャッシングや新規クレジットカードの発行ができなくなり、ショッピング・自動車・住宅ローンなどの利用も5年間制限されることになります。

過払い金で借金がゼロになれば信用情報(ブラックリスト)にのらない

返済中に過払い金を請求し、今現在の借金が全て相殺された場合はブラックリストに載ることはありません。返還請求を行う前には必ず過払い金の正確な計算を行い、現在の借入残額と比較しておきましょう。

ワイジェイカードに過払い金請求する注意点

関連業者からの借入れも完済していないとブラックリストにのる

ワイジェイカードで複数のカードを利用している方

ワイジェイカード関連のカードはショッピングやキャッシングに限らず、すべて完済していなければ、過払い請求の際に完済とみなされずにブラックリストに登録される可能性があります。また、ショッピング取引自体に過払い請求をすることはできません。注意しておきましょう。

ワイジェイカード関連のカードで自動引き落としを利用している方

ワイジェイカード関連のカードでETC利用料、携帯電話代、インターネットサービスの利用料など、毎月引き落としが発生している場合、事前に他の支払い方法に切り替えておかなければ完済状態とは見なされません。過払い請求前に必ず確認しておきましょう。

ワイジェイカードが保証会社になっている銀行からの借り入れについても注意

ワイジェイカードは西日本シティ銀行や一部の地方銀行の保障会社となっています。それらの銀行に返済中の場合、ワイジェイカードへの過払い請求は完済扱いにならずブラックリストに登録される可能性があります。

ワイジェイカードに過払い金請求するなら時効に注意

過払い金請求の時効

過払い金請求の権利は、最後の取引から10年で消滅してしまうのでご注意ください。過払い金請求の時効は借入した日ではなく、最後に返済した日からカウントされます。

また、完済した後すぐに新規借入をおこなっていた場合は、併せて1つの取引とみなすか、別々の取引とみなすかで過払い金請求の時効のカウントが始まる日が異なるので、過払い訴訟の争点となる場合があります。

ワイジェイカードではこの争点を強く主張する傾向にあります。訴訟が長引く可能性があり、しっかりとした反論が求められます。

時効が間近に迫っている場合

最も手軽な方法としてワイジェイカードに内容証明郵便を送付する「催告」を行います。催告は過払い金請求を行うという意思表示であり、催告によって時効の進行が停止している半年間の間に、改めて過払い金請求の手続きを取ることになります。

ワイジェイカードに過払い金請求する流れ

【1】ワイジェイカードから取引履歴を取り寄せる

電話で取り寄せる

電話にてワイジェイカードに「契約内容を確認したいので、契約当初からのキャッシング部分の取引履歴が欲しい」と伝えます。本人確認の後、受け取り方法を指定すると大体1ヵ月ほどで取引履歴が取得できます。

FAXか郵送で取り寄せる

以下のURLから取引履歴開示請求書をダウンロードし、必要事項を記入してワイジェイカードに送付します。ここでは例として名古屋消費者信用問題研究会のフォーマットを紹介しています。大体1ヶ月ほどで取引履歴がワイジェイカードから送られてきます。

http://kabarai.net/format/index.html

もちろん弁護士や司法書士に依頼した場合は取引履歴取得の手続きも全て任せることができます。

【2】過払い金の計算(引き直し計算)をする

引き直し計算とは

引き直し計算とは取引履歴を元に正確な過払い金を計算することです。引き直し計算は通常パソコンを使い、エクセルもしくは専門の計算ソフトを用いて行います。

無料の引き直し計算ソフト紹介(TDON、名古屋式、外山式)

よく利用されているソフトとしてTDON、外山式、名古屋式の3つが上げられます。
TDONは有料ソフトですが、パソコンにエクセルが入っていなくても利用でき、試用期間の7日間は無料です。外山式・名古屋式はエクセルの試用が必須ですが、無料で利用することが出来るのが特徴です。また公式サイトではよくある質問などがまとめられているので参考にしましょう。

TDON
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se420437.html

外山式(現:アドリテム司法書士法人)
http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se432123.html

名古屋式(名古屋消費者信用問題研究会)
http://www.kabarai.net/index.html

【3】ワイジェイカードへ過払い金返還請求書を送る

過払い金返還通知書の書き方

書き方などに厳密な規定はありませんが、ここでは名古屋消費者信用問題研究会のフォーマットを紹介します。過払い金返還通知書のフォーマットを以下のURLからダウンロードし、プリントアウトして必要事項を記入します。

http://kabarai.net/format/index.html

内容証明郵便にて送付する

封筒(形式自由)1通と記載した過払い金返還通知書をコピーして合計3部、引き直し計算の表をプリントアウトして3部、そして内容を修正する際に必要な印鑑を持って郵便局へ向かいましょう。なかには内容証明郵便を扱わない郵便局もあるので注意が必要です。

内容証明郵便の郵送には内容証明料430円、書留料430円、任意で配達証明料430円がかかります。また、請求書類が1枚増えるごとに260円の費用が追加されます。ワイジェイカードは過払い請求への対応が悪いため、配達証明は行ったほうが無難でしょう。

【4】電話での話し合いによる交渉(和解交渉)

過払い金請求書を送付後、1ヶ月ほどで担当者から連絡が来ます。そしてワイジェイカードでは過払い金の3割~4割ほどを目安に和解の提案をしてきます。専門家に依頼していない場合、担当者もなんとか減額しようとします。根気と労力が必要となりますが、納得できなければとことん粘り、減額に応じない姿勢を維持しましょう。

やはり弁護士や司法書士に依頼した場合の一番のメリットはこの交渉です。経験豊富な専門家であれば貸金業者側の減額交渉にも慣れているので不当な減額を受け入れず、さらに依頼者の都合を考えた引き際も心得ています。しかし弁護士に依頼した場合でさえ過払い金の回収率はおよそ5割~6割が限界でしょう。

この交渉で和解が成立しなかった場合は裁判を起こすことになります。

【5】過払い金返還請求訴訟の提起(裁判)

裁判に必要な書類

・訴状
・取引履歴
・引き直し計算書
・登記簿謄本
・証拠説明書(提出を求められない事も多い)

訴状と証拠説明書は以下のURLからフォーマットをダウンロードし、必要事項を記入します。

訴状:http://kabarai.net/format/index.html
証拠説明書:http://how2-inc.com/in-overpaid-claims-yourself-1482/f3fdf6e67834255018b2b1dcf256ba89

登記簿謄本は法務局でワイジェイカードの本店所在地を用紙に記入することで取得出来ます。その際費用として600円かかります。

裁判費用

裁判所から貸金業者に訴状を郵送する代金が6000円ほどかかります。
さらに返還請求額に応じて印紙代がかかります。具体的な金額は以下のURLを参考にして下さい。

http://www.courts.go.jp/vcms_lf/315004.pdf

訴訟の提起

提訴はワイジェイカード本社の所在地である福岡裁判所か、自身の住所を管轄する裁判所に行います。そして請求金額が140万円以下の場合は簡易裁判所に、140万円を超える場合は地方裁判所に提訴します。過払い金の利息は上記金額には含まないので注意が必要です。

訴訟を起こした後は月に1度ほど口頭弁論が行われます。裁判はだいたい平日の午前中に行われますが、事前に出席できる期日に設定しましょう。もちろん弁護士や司法書士にすべてを任せた場合、望まない限り自身が出席する必要はありません。

【6】過払い金額の和解交渉

大半は第2回口頭弁論までの間に担当者から連絡があり、さらなる和解交渉をすることとなります。ここで納得いく金額・日程の提示があれば、判決を待たずに裁判外で和解を成立させることも可能です。

ワイジェイカードでは裁判期日が長引くほど良い和解案が提示され、場合によっては和解のみで過払い金満額+過払い利息5%を回収することもできます。基本的には裁判期日が長引くほど回収金額は高くなります。

【7】過払い金の返還

裁判での勝訴もしくは裁判外での和解がまとまれば、2ヵ月程度で過払い金が返還されます。弁護士や司法書士事務所に依頼した場合、そこから報酬が引かれて事務所から振り込まれます。

ワイジェイカードへの過払い金の返還請求は以前よりは簡単とはいえ、まだまだ個人では難しい部類です。特に担当者と交渉する際は、どうしても訴訟に及び腰となり、担当者の不当な減額交渉に応じがちです。自分で行う余裕がない、難しいと感じた場合は無理をせず途中からでも、ぜひ弁護士や司法書士などの専門家に相談しましょう。

ワイジェイカードの会社概要

商号:ワイジェイカード株式会社
本社所在地:〒812-8524 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目4番2号
電話番号:092-451-5971

クレジットカードの過払い金請求についての参考サイト

弁護士法人きわみ弁護士:クレジットカードは過払い金の対象?返還請求の注意点と業者一覧

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